全日本「マヨネーズ中毒」
(「AREA」, 2001.3.19, No.13, p8〜p11)
2001年4月20日
岐阜経済大学1年次
井戸 伸彦(cxxxxxx)
1.マヨネーズ隆盛の実態
(1)消費量の増加
マヨネーズは他の調味料を圧して、消費量を伸ばしている(「一人勝ち」)。
<主要調味料の消費量の変化> <粉末マヨネーズの消費量>
(1975年を100とした1999年の消費量) (単位:トン)
1位 マヨネーズ 138.7 1998年度 1(未満)
2位 ケチャップ 96.1 1999年度 10
: : : 2000年度 50
9位 しょうゆ 49.3 2001年度 120(見込)
(2)使用範囲の広がり
従来はマヨネーズを使うことなど考えられなかった食材についても、使われるようになってきている。
<マヨネーズ料理専門店のメニュー> <マヨネーズ好きの女性のwebサイトから>
・全50品のうち、47品がマヨネーズ使用 ・ポテトチップ、カレー、ラーメン、そうめん、
・「マヨガリータ」:カクテルにマヨネーズ 刺し身、野菜ジュース
2.マヨネーズ隆盛の原因分析
(1)習慣性
「マヨネーズの油成分に、βエンドルフィンと呼ばれる『脳内麻薬物質』を分泌させる働きがある。」(京都大農学部、伏木 亨 教授)
⇒ マヨネーズを食べると、またマヨネーズが欲しくなる。
(2)日本人の嗜好
マヨネーズはもともと、日本人の舌にあう素質を持っていた。
(参考)京料理の伝統的な合わせ酢「きみず」:油を加えるとマヨネーズと同じことになる。
(3)時代的背景
「中毒になるまでには十年から十五年の時間がかかる」(東京理科大、篠原 菊紀 講師)
⇒ マヨネーズを使った大ヒット食品(おにぎりシーチキン、てりやきマックバーガー)は、
80年代に登場。この頃、これらを食べた学生の世代から、マヨネーズ好きが顕著となる。
3.マヨネーズの将来の方向と著者の考え
(1)将来
マヨネーズ中毒の世代が高年齢化するに従い、いずれ全世代がマヨネーズ中毒になる。
(2)著者の考え
新しい美味しさを求めてマヨネーズを使う姿勢には、チャレンジ精神を見ることが出来る。
4.報告者の考え
マヨネーズの習慣性に着目し、ヒット商品との時代的符合にその隆盛の原因を求めた視点は新鮮ではある。しかしながら、洋食化の進展など、他の時代背景についての考察がなく、片手落ちの感がある。
−以上−